絶滅危惧動物(トラ)
動物園でも馴染みがあり、子供たちにも人気の「トラ」ですが、実は絶滅危惧種に指定されているのをご存じでしょうか。
トラはアジアに生息している最大のネコ科動物ですが、実は現代においてもその生態は今だに謎につつみ困れており特にインドや中国奥地の熱帯林などでは調査が非常に難しいため、調査をするのが非常に難しく、正確な個体数を知る事が非常に困難です。
20世紀初頭は約10万頭が生息していたといわれているトラですが、現在は約4,000頭前後まで個体数が減少しているとも言われております。
何故ここまで大幅に個体数を減らしたかというとトラの毛皮やトロフィー(動物の頭部を剥製にした壁飾りなど)、大型動物を狙ったスポーツハンティングなどによる狩猟の犠牲になってしまい、現在は漢方薬の材料にすることを目的とした密猟と大規模な自然環境破壊(生息区域の大幅な減少)によって個体数が減少しています。
トラは本来生態系の頂点にいる動物のため自然現象は考えられないので、やはりわれわれ人間による保護活動が必要となってきます。
そこで近年は違法な野生生物取引に関する調査や監視活動、自然保護区の整備やレンジャーの育成、各国政府による保護政策への支援などをおこなってきたことで、個体数の回復につながってきました。
トラは現存するネコ科の最大の動物で9亜種に分類されます。生息地域は中国北部・ロシアの寒帯地域、インドやベトナム、マレーシア、インドネシアなどの熱帯から亜熱帯地域に及び、それぞれの環境にあった個体へと進化して生息しています。