オーロックス
オーロックスとは原牛とも呼ばれかつてヨーロッパやアジアなど広範囲に生息していたとされる動物です。
現在の地球に生息する家畜牛の祖先と言われている牛です。
体長は2.5m~3.1mほどで、肩高が2m前後あり体重が1t以上あったとされています。
体はかなり筋肉質で肩などは盛り上がっており足も太く、バッファローやバイソンがさらに大きくなったイメージです。
森や草原等に住み草等を主食としていたオーロックスは、南フランスなどの遺跡に洞窟壁画が残っておりこのことから、クロマニヨン人等の石器時代から人間に狩られていたのではないかと考えられています。
世界中にいたオーロックスも、徐々に数を減らし西暦前後頃にはヨーロッパにしか生息していなかった様です。
オーロックスの絶滅の理由
ヨーロッパだけにしか生息しなくなったオーロックスは、7世紀頃に王族や貴族だけがオーロックスの狩りを許されるようになり巨大な体で動きの速いオーロックスは貴族たちの銃の的となりました。
また、オーロックスの角は80cmもあり、その角はパーティー用のジョッキとして重宝しており高額で取引されていたそうです。
減少するオーロックスに対し、当時の人たちは禁猟区などを設けたようですが、貴族たちが狩りを楽しむ場として確保しただけのものだったようです。そして1627年、人間とオーロックスの関わりはなくなりました。
これから時が過ぎ、1920年代にミュンヘンの動物園にてオーロックス復活計画が実行されました。
その内容は、現存するウシの中からオーロックスの特徴に似たウシ同士を交配させ、オーロックスに近いウシを作るという試みでした。
この試みでオーロックスに近いウシを誕生させることに成功し、現在でもドイツの動物園で飼育されています。オーロックスの特徴は再現できたようですが、当時の大きさは再現できず小柄な体格をしています。